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石原慎太郎の言動 -この危険な政治家を監視する-

2008年

【非常にチープな政治家】ブーメラン度★★★★★
不公正判定疑惑でハンドボール北京五輪アジア予選がやり直しになり、アジア・ハンドボール連盟のアーマド会長が再予選を行えば2016年五輪招致を目指す東京都を「支持できない」と発言したことについて

自分の言うことを聞かなかったら邪魔をするぞというのは、フェアじゃない。スポーツマンの言うことではない。非常にチープな政治家ですよ」
「こういう言い分は理不尽だと抗議することがまさにオリンピック精神だと思う

(2008年2月1日、定例記者会見にて)

コメント:ごもっとも。しかし自分の発言を顧みて、ご自身もまさにオリンピック精神からかけ離れたチープな政治家であることに気付いて欲しい。
参考:【ほえ面かくな発言】 【国威発揚オリンピック】 【怪しげな外国人発言】 【高慢オリンピック招致】 【五輪はもうかる発言】

【1500億円の税金をドブに -石原銀行-】税金無駄遣い度★★★★★無責任度★★★★
都が税金から1000億円を出資し、07年9月中間期の決算で累積損失が936億円に達するなど破たん状態の新銀行東京に対して、これまで「考えていない」としてきた発言をひるがえし、追加出資を数百億円規模で実施する考えを表明。

「この銀行は旧経営陣によって、ちょっと常識から外れた運営がなされたんですね」

(経営陣を任命した知事自身の任命責任について問われて)
 「これはしかし、要するに財界に諮ってですね、経団連のある重鎮から推挽を受けて、私たち、安心してこの方を引き受けたんですけどね。その人の能力を審査する、こっちはその知識も能力もありませんし。これはやっぱり日本を代表する経済界の推挽というものを私たち信用して、引き受けざるを得ないんじゃないですか

(2008年2月15日、定例記者会見にて)
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追加出資に反対する都民の声が8割にのぼることへの感想を問われて「都民の方々は詳細を知らない」などと批判逃れに終始。
知事が私財を投じてでも責任を取るべきだ、という意見について「法律の体系の中でどういう責任があったかで、心情的に言われても世の中に通る話じゃない」と不愉快そうな顔。

(2008年3月7日、定例記者会見にて)
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「銀行を発案したのは私だが、私がプランをつくったわけではない
「決まった人事を了承したが、私がこの人間をと決めたということではない
私が最初から社長ならもっと大きな銀行にした

(旧経営陣を非難して)「聞く耳を持たぬ唯我独尊という姿勢ではだめだ

「マスタープランを運転するのは運転手(経営者)。その才覚で自動車をあちこちにぶつけて、こういう体たらく、傷だらけになっちゃった」

(2008年3月11日からの都議会予算特別委員会で)

コメント:醜い責任転嫁のオンパレード。「聞く耳を持たぬ唯我独尊」とは誰のことか。
新銀行への出資予算を審議した2004年3月の都議会では、石原知事は「今回出資する一千億円が、やがては数兆の値になると信じております」(3月2日)などと答弁しており、徹頭徹尾トップダウンで設立を強行した上にここまで放置してきた知事がもっとも重大な責任を負っていることは言うまでもない。旧経営陣に責任を転嫁する知事の姿勢に対し、旧経営陣からは「都などが作った当初計画に沿った事業をした」と反論の声が上がった。
同行の社外取締役には都OBや石原知事の知己も入っていたことや、都自身が2006年6月の株主総会で融資拡大を当時の経営陣に求めたことも判明している。

都が押しつけた過大な経営計画に縛られ、ずさんな融資を繰り返した結果が経営悪化につながった。

これまでの発言
2004年2月 経営陣にすぐれた人材を各界から迎え、開業3年後には総資産1兆6千億、自己資本比率は邦銀トップクラスの13%を目指す (都議会にて)
2005年8月 目算の狂いはあるが、現況の中で私は順調にいっていると思う (会見で目標の下方修正について)
2006年6月 間違ったことをしていると思わない(会見で赤字200億円の初年度決算について)
2006年12月 いろんな手違いもあったし、見込み違いもあった。大株主としてものを言って、3年先の目的が達成できるよう努力する (会見で累積赤字456億円の中間決算について)
2007年春 「2年で経営を立て直す」 (3期目の知事選で)
2007年6月 決して責任転嫁をするつもりはないけれども私も金融の専門家ではない。進むも地獄、引くも地獄のところまで来て、乾坤一擲前に向かって打って出る以外にない (会見で累積赤字849億円の2期目決算について)
- 2008年3月5日、「東京中小企業家同友会」は、会員を対象にした調査で、62%が「中小企業のために役立っていない」と回答した、と発表。

- 2005年の開業から3年間で役員17人が辞任していたことが判明(3月10日朝日新聞報道)。初期に辞めた役員は放漫経営の見直しを訴えたが聞き入れられず、任期途中の辞任や不再任になった、と複数の元幹部が証言。

- 2008年3月10日、内部調査による経営悪化の原因についての報告書を公表。計画の妥当性を検証する部分は無く、設立を発案した石原知事や都関係者の責任にも触れず。
<報告書に対する都議会各会派の反応>
民主・田中良幹事長「無能な旧経営陣の暴走が経営悪化の原因という内容だが、銀行設立そのものが暴走。旧経営陣が暴走せざるを得ない状況を作った発案者の知事の責任が最初に問われるべきだ」
共産・吉田信夫幹事長「よく恥ずかしげもなく旧経営陣にすべてを押し付ける報告書を出せたのものだ」
生活者ネット・大西由紀子幹事長「『仁司さん(元代表執行役)が悪い』という責任転嫁が多く、品がない。(設立時に)行政としてどこまで精査したのか疑問。

- 予算特別委員会で共産党の吉田信夫議員の追求で、新銀行設立時のマスタープラン原案にあったデータを都幹部が「三年後赤字」から「大幅な黒字」に書き換えたことが明らかに。

- 3月末に都から400億円を追加出資する議案が可決。出資金調達のために発行した都債の利払いに100億円要るため、都は銀行に税金から合計1500億円を投じることになった

参考:【「慎太郎銀行」経営ピンチ】 【慎太郎銀行の赤字膨らむ】

【チベット人権問題】人権、本当に分かっている?度★★★★★
2008年4月18日定例記者会見で、長野市の善光寺が「チベットの人権問題」などを理由に北京五輪の聖火リレーの出発地を返上したことについて述べて、

独自の文化や長い伝統を持った民族が、大きな政治の力で淘汰されていくのは見るに忍びない
「(中国の)大国主義は無理があると思う。文化も民族も違う人間が一つの独裁政権に束ねられていくのは気の毒」

コメント:そうですね。では日本の独自の文化や伝統を持った少数民族にも、もっと目を向けてはいかがでしょう?

【パンダ泣いて悲しむほどでもない】横暴度★★★★
東京の上野動物園で4月30日に死んだジャイアントパンダ「リンリン」について、

「別にみんなで大泣きして悲しむほどでもないじゃない
「(パンダなんて)御神体じゃないんだから、いてもいなくてもいいじゃない。そんなもんは、どうでも

(2008年5月2日の定例記者会見で)
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「よほど見たけりゃ、ほかの動物園へ行けばいい」「上野でパンダグッズが余ったら、ほかの動物園に分ければいい」

パンダはワシントン条約の規制で、原則的に無償貸与できず、雌雄2頭でレンタル料は年間1億円以上とも言われていることに対して、
「法外な値段だと思うね。友好、友好と言っているが、友好の印で金を取るっていうのはどういうもんかな」
「金を払うなら(都立の)上野動物園が払う。都の税金だよな。それまでして見たいかね、パンダね

(2008年5月16日の定例記者会見で)

上野動物園ではゴールデンウイーク中、リンリンのパンダ舎前に記帳所が設けられた。「さようなら」「天国でも元気でね」など、6日までに1万人以上が記帳し、リンリンの“遺影”を見て「どうして死んじゃったの」と涙ぐむ子どもたちも相次いだ
2009年4月に公表された調査では、上野動物園の2008年度の入園者数は前年度より60万人も落ち込み、60年ぶりに300万人を切った。パンダ不在の影響が大きかったことが指摘された。また、園内に設置した意見箱に寄せられる「見たい動物」の1位はパンダだった。
コメント:石原氏個人の(中国に対する?)好き嫌いを押しつけられては、動物園関係者、そしてパンダを見たい都民にとっては大迷惑。石原都政のこれまでの莫大な無駄遣いに比べれば、税金の使い途としてはたいへん有意義ではないだろうか。

【木っ端役人が発言】傲慢度★★★★失礼度★★★★
2016年夏季五輪の招致活動で石原知事らによる皇太子への協力要請について宮内庁が否定的な考えを示したことについて、

「政府が正式に申し込んだら別な話だと思うね。宮内庁ごときが決めることじゃない。国家の問題なんだから。木っ端役人が、こんな大事な問題、宮内庁の見解で決めるもんじゃない」(2008年7月4日)

「役人の出てくる話じゃねえんだ」「国民投票したら圧倒的に皇太子に行っていただきたいに決まっています」(2008年7月11日定例記者会見で)

宮内庁のばかが余計なことを言って」「(五輪招致は)国民が熱願すること。宮内庁が反対する理由はないと思う」「せっかくある皇室をわたしたちは大切にしてきたんだから、この際、お国のために皇太子さん頑張ってくださいよと声を上げるのはごく当たり前だと思う」(2008年7月17日全国知事会議で)

この問題では、右翼政治家の土屋敬之都議(民主党)が「自分の目的のために皇室を使うという発想には賛成できない」と五輪招致議員連盟から脱退するなどの余波もあった。

参考:【ほえ面かくな発言】 【怪しげな外国人発言】

【要するにただの風俗小説発言】オマエが言うか?度★★★★★
芥川賞を受賞した中国人の楊逸さんの「時が滲む朝」について、

要するにただの風俗小説にすぎない
「残酷な政治のもたらす人生の主題について書かれてない。丸、三角、バツの採点で、私は三角をつけた」
「日本語としてはかなり滑らかになったが、まだ妙な表現がないではない

(2008年7月18日、定例記者会見にて)

コメント:選評のおかしな日本語をしばしば指摘される程度の、通俗小説家にすぎないオマエが言うな、との声が聞こえてきそう…
芥川賞選考委員である石原氏は、体調不良として選考会は欠席していた。

参考:【日本橋を移転】 【自分の国の言葉を完全にマスターしない人間】 【自作映画に自画自賛】

【死ぬ気で戦え発言】国家主義オリンピック度★★★★
2008年7月28日の北京五輪日本選手団結団式で、

「1人でも多くメダルを取ることで東京招致への声も高まってくると思う。体を張って死ぬ気で戦ってきてほしい
「(成績がふるわなかった選手が)言い訳かどうか知らないが『私は成績は気にしていません。十分楽しんできました』と。こんな選手じゃかなわないんだ国民は。」

コメント:国威発揚オリンピック推進者らしい発言。
ちなみに「オリンピックで重要なことは、勝つことではなく、参加することである」は近代オリンピックの創始者クーベルタン男爵の言葉。
[関連情報]

- IOC の独自調査による世論支持率が最下位だったことについて報道関係者から質問され、「君たちのせいだよ。メディアが足を引っ張るから」と声を荒げて他人のせいに。

- なぜオリンピックを招致するのかという理念を問われ、「理念なんかどうにでもつくれる

- 都民から寄せられた意見を「都民の声」として毎月まとめてきた都は、7月分から名称を「都への提言、要望等の状況」に変更。理由は、前月、東京五輪招致の賛成意見が2割に満たなかったため。石原知事が「そんな数字はあてにならないと思う。都民の声課ってどこにあるの」と発言していた。

参考:【国威発揚オリンピック】 【怪しげな外国人発言】 【高慢オリンピック招致】 【非常にチープな政治家】 【五輪はもうかる発言】 【五輪開催地としての東京の資格】 【オリンピック東京落選 - 清涼感を味わえた発言】 【「それなら自分の金で行きゃいいんだ」発言】


皮肉にも、招致委員会が配布するメッセージブック「なぜ、いま東京でオリンピック?」にはこう書かれている。

「国威発揚」「国家間競争」のためのオリンピックを超えて、地球人類の祝福の祭典としてのオリンピック本来の姿を実現する。

招致の旗振り役がオリンピックの理念にもっとも遠い存在であることはブラックジョークにもならない悲劇だ。

【五輪開会式を褒めたり貶したり】腰が定まらない度★★★
北京五輪の開会式について訪中時には称賛、

13億人のエネルギーをひしひしと感じた
「僕が一番感じたのはね、やっぱりボランティアの大学生ですね。とっても親切で礼儀正しくてね、(中略)あの世代の若者たちが明らかに日本の大学生と違ってね、期待を持っているということをね、青春の生きがいみたいなものを感じているってのはうらやましく感じましたね
(2008年8月8,9日の北京市滞在中、記者団に)

帰国後は一転して罵倒、

「人口を誇る国ならではのマスゲームってのは、迫力はあっても、同じことを繰り返されるといささかうんざりですな
(2008年8月15日定例記者会見で)

コメント:中国敵視と五輪招致の思惑がせめぎ合い?
参考:【「オリンピックボイコット」と「戦争」を呼びかける】 【国威発揚オリンピック】 【怪しげな外国人発言】 【高慢オリンピック招致】

【五輪はもうかる発言】オリンピック精神に反する度★★★★★
招致への支持率が低いことについて、
戦争の時に横を向いている人が多かったら、その国は負けちゃいますよ。みんながその気になってくれないと」

「反対する理由がね、そんなことに金を使うなら福祉とか教育なんだとか。これね、あんまり言いたくないんだけど、オリンピックってね、もうかるんです。どうやったってね3兆円もうかる。経済効果で」

(2008年10月2日、五輪開催都市決定1年前イベントで)

コメント:オリンピック精神とはかけ離れた発言の数々
当然ながら各方面から、平和の祭典である五輪の招致を戦争に例えるのは不適切との声が上がった。
「招致に賛成しない者は非国民であるかのような発言は、五輪の趣旨に反する。経済効果といってもインフラ整備などで一部の企業の利益が上がるだけ」(共産党都議団の吉田信夫幹事長)

参考:【国威発揚オリンピック】 【怪しげな外国人発言】 【高慢オリンピック招致】 【死ぬ気で戦え発言】 【五輪開催地としての東京の資格】

【ネットカフェ難民はファッション発言】浮世離れ度★★★★★偏見度★★★★
ワーキングプアが社会問題化する中、不況で増加するネットカフェ難民(生活困窮者)について、

「カフェ難民、難民って言うけれども、あなた山谷のドヤに行ってごらんなさいよ。200円、300円で泊まれる宿はいっぱいあるんだよ。そこへ行かずにだな、何か知らんけれどもファッションみたいな形で(泊まって)ね、1500円っていうお金を払ってね、そこへ泊まって『おれは大変だ、大変だ』って言うのはね」
「1500円の宿泊料を払えるんだったら、もっと安い泊まり宿がいっぱいあるよ、東京は」

(2008年10月3日、定例記者会見にて)

山谷地区には約160軒の簡易宿泊所があり、中には相部屋で1泊1000円程度の宿泊所もあるが、おおむね2000円程度はする。
「今は200円、300円という時代ではない。都のトップがそういう認識というのは非常に残念だ」(台東区の吉住弘区長)
生活困窮者への居住支援を行っているNPO法人「もやい」は「事実誤認も甚だしい」として石原都知事に公開質問状を出した。

参考:【ニートは穀つぶし発言】 【生活保護は甘えている発言】

その後も、「200〜300円」とした点については撤回したが、『ファッション』という認識については「そう思ってますよ。もっと安いとこ行ったらいいじゃないですか」(2008年10月10日定例会見)と改めて発言した。
コメント:石原氏の浮世離れした非常識ぶりと偏見の強さが浮き彫りに

【都病院妊婦たらい回し死亡事件】無責任度★★★★ブーメラン度★★★★★
救急車で運ばれた妊婦が都立墨東病院など8病院に受け入れを断られて死亡した問題について、舛添厚生労働相が「都に大きな責任がある。とても都に任せられない」と発言したことに対して、

あの人は大見え切ったつもりでいつも空振りするけどね、こういう発言する時に現場を踏んで、起こった事実を分析して掌握したうえでモノ言ってもらいたい

(2008年10月24日、定例記者会見にて)

コメント:責任のなすり合いのほかにすべきことがあるだろう。それにしても石原氏の一般論はいつも自身に良く当てはまる。現場を踏まず、事実を分析も掌握もしない石原発言は、例えば同時期の【ネットカフェ難民はファッション発言
参考:【デタラメな防災意識】

【アフリカなんぞの黒人国家が発言】差別意識度★★★★無礼度★★★★
五輪候補地のシカゴを地元とする民主党のオバマ氏が米大統領選挙で勝利したことについて、

「これはね、やっぱりね、世界一の大国の大統領に黒人がなったんでね、アフリカなんぞの黒人国家というのが、親近感を持ってね、そういう票が雪崩をうって動いたりすると、ちょっと厄介ですな」

(2008年11月7日、定例記者会見にて)

コメント:なんたる無礼千万な物言いだろうか
参考:【国威発揚オリンピック】 【怪しげな外国人発言】 【高慢オリンピック招致】 【死ぬ気で戦え発言】 【五輪はもうかる発言】

【他人の不幸をチャンスとして喜ぶのは】自分のことですね度★★★★★
兵庫県の井戸敏三知事が「(東京一極集中の打破には)関東大震災は(関西にとって)チャンス」と発言したことについて、

「役人の浅知恵だな。良く言えばばか正直。他人の不幸をチャンスとして喜ぶような表現は日本人の感性に合わない。政治家は言葉を大事にしないとね」

(2008年11月12日、横浜市で開かれた首都圏の8都県市首脳会議前に)

コメント:自虐ジョークのつもり?
参考:【北朝鮮ミサイル当たれば良い発言】 【自衛隊死傷で憲法改正発言】 【震災でパー、ざまあみろってんだよ】

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Reference:
毎日新聞
朝日新聞
東京新聞
しんぶん赤旗
共同通信
時事通信