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石原慎太郎の言動 -この危険な政治家を監視する-

2004年

【初詣で新憲法発布を祈念】軍国主義的改憲度★★★
鶴岡八幡宮に初詣に行った際、神主さんに『何を祈念されましたか』と問われ、

「『私は国政泰安、憲法廃案、新憲法発布を祈りました』って言ったら、神主さんは困ったような顔してたけど、やっぱり一つの過渡期に来たでしょう、日本はね。イラクへの出兵がどういうきっかけになるか。」

(2004年1月9日、定例記者会見にて)
参考:【憲法違反宣言】 【憲法違反宣言 2】 【自衛隊死傷で憲法改正発言】

【ご進講の暴露】口が軽い度★★★★
2004年2月13日の記者会見で、同日皇居であった「ご進講」で、
「観光振興のために首都圏の中心のなかの中心である宮城をライトアップしていただきたい」
と天皇に提案した、と自ら披露。
宮内庁は知事側に「進講内容が公にされるのは適当でない」と留意するよう求めた。
後日、東京都はホームページから、石原知事が記者会見でご進講に言及した部分を映像、音声とも消去。

「決まりはないが、それぞれの方の良識の範囲内で判断いただきたい」(宮内庁の羽毛田信吾次長)

【自衛隊死傷で憲法改正発言】危険発想度★★★★★平和憲法敵視度★★★★★
英紙フィナンシャル・タイムズ(2004/03/03付)の報道より

『石原慎太郎東京都知事は、「日本の兵士が死亡するのを見れば国民は怒り、結束し、政府を支持するだろう」と言明し、イラクに派遣されている自衛隊員が死傷すれば、国民は政府の下に結集し、憲法改正の動きが進展するとの考えを示した。』

これに関連し、2004年3月8日、都議会の一般質問終了後、報道陣に対して
平和憲法は見直しではなく、廃棄すればいい。歴史的正当性があると思うかどうか、国会議員全員にアンケートをとってみればいいんだ」

コメント:「北朝鮮のミサイルが日本に当たれば、良いこと」と同種の、本末転倒のアブナイ発想を再び露呈した
参考:【北朝鮮ミサイル当たれば良い発言】 【平和慣れは危険発言】

【領土問題で軍事力誇示を主張】軍事依存症度★★★★★品性下劣度★★★★
尖閣諸島・魚釣島への中国人の上陸事件について問われて、
「彼らのやり方は、内部の人から聞いたけども、調査団が行くんです。そのときに持っていった、向こうで掘り出した古い土器とか什器じゅうき、それから古いお金を持っていって、海へ置くんだな。次の調査団が行って、『アイヤー、こういうのがあった。これは中国人はここまでいたんだ。これ、私たちの領土アルヨ』ということで主張するんですよ」
「今度はやっぱり警告して繰り返すんだったら、きちっとした軍事力を発揮して拿捕だほするなり、沈めるなり、そういうことをきちっとした姿勢で示さないとね。」
(2004年3月26、都庁の記者会見にて)
コメント:いつものごとく妄想混じりの品性のない表現でこう述べる石原慎太郎は、船に自動小銃2丁、砲弾30発、銃弾1800発を搭載して尖閣諸島に上陸した西村眞吾議員らに同行したこともある。
参考:【尖閣諸島武装上陸】 【戦争暴言】

【詰め込み教育賛美】教育論旧弊度★★★★
(都の新大学の学長に予定される西沢潤一氏のコラムを紹介しながら教育論を展開し)
「ほんとはまさに西沢先生が言うみたいに、小学校、中学校ってのは詰め込み。強制的な詰め込み。それでいいんだ。
(2004年3月26日、都庁の記者会見にて)
石原慎太郎はしごき・体罰などで訓練生の死亡が相次いだ「戸塚ヨットスクール」を「支援する会」会長でもある。

【ジェンダーフリー攻撃】理解能力不足度★★★★守旧度★★★★
2004年4月9日、渋谷公会堂で開かれた都教委の教育施策連絡会で、
ジェンダーフリーの考え方はこっけい千万だ
「(推進派は)感性の薄れた貧しい人たち」

2004年6月1日、都議会定例会の所信表明で
(ジェンダーフリーは)「男女の違いを無理やり無視しようとする、極端でグロテスクな主張

コメント:ジェンダーフリー敵視をする人に共通して言えることだが、極端な「例」を作り、マッチポンプ式に批判する例が目立つ。
石原都政下で都教育委員の米長邦雄委員は、最大の課題として「ジェンダーフリー教育のイデオロギー闘争」を挙げ、男女混合名簿の排除を求めている。内館牧子委員も「性差をつぶす教育はヒステリックだ」と同調している。

都議会生活者ネットワークは石原慎太郎知事の所信表明に関し、「ゆがめられたジェンダーフリー論にすべてを集約させてしまい、性による間接差別を助長させることになる」との見解を発表した。

参考:【男女平等いい加減にしてくれよ】

【憲法違反宣言 2】公務員不適格度★★★★★
2004年4月9日記者会見で、小泉首相の靖国参拝への福岡地裁の違憲判決への見解を問われ、

憲法違反だったら、憲法違反と言ったらいいじゃないか、そうしたら。私は、そもそも日本の憲法そのものが違反していると思うからね。存在として。憲法の成立過程から見たって、歴史的な正当性はないですよ、あんなものは」
コメント:憲法というルールを守れないと宣言する人間が、学校で日の丸君が代を強制し、「入学式・卒業式に一つの規範としてルールとして歌っていただく。」「先生も内心の自由はあるでしょう。しかし、やっぱり教育者として国なり都なり、周りが決めたルールってものを順守してもらわないと」などと、教師の大量処分を進めている。なお、日の丸君が代強制に法的根拠はないが、公務員には憲法遵守義務がある。
参考:【憲法は醜悪発言】 【戦争暴言】 【自衛隊死傷で憲法改正発言】 【憲法違反宣言】

【イラク人質バッシング】国家主義度★★★★軍隊愛好度度★★★★
イラクで起きた人質事件についての発言

「だからやっぱり、要するに家族と水杯をあげて行くんだね。やっぱり自己責任ってあるわけですからね。」
「もし例えばあれが金で解放されるという条件を出されたら、政府が払うお金といったら日本の税金ですからね。」
「相手が金銭の条件を付けてきたときに、その補てんを誰がするか考えてもらいたい
(2004年4月16日、記者会見にて)

自業自得というか、自分の責任で危険をおかし、結局より危機に陥った人たちですけど」
「せっかくあそこの駐屯地に、それなりの装備を持っている1千人近い自衛隊がいて、日本人が拉致されて拘束されていることがわかっているときに、そこの自衛隊がどれほどの機動能力を持っているかはわかりませんけど、米軍と協力してでも踏み込んでいって、軍隊が拘束されている同胞を救わない手はない
(2004年4月18日、山口市で開かれた新生佛教教団の開教50周年記念大会シンポジウムで)

コメント:イラク人質事件では国内右派を中心に自己責任論という人質バッシングが巻き起こり、国外からは奇異の目で見られた。石原の意見はどうやら、人質救出に税金を使うのは否定的なのに、同じく税金を使って軍隊を動かすのは大歓迎ということらしい。
- フランスのルモンド紙は、「(人質となった方々は)犠牲となっている人々に手を差しのべた」「戦争、暴力、非寛容を拒否する思想の伝達者である」と報じた。
- イラク戦争推進の立場のパウエル米国務長官でさえ、「危険を知りながら、良い目的のためにイラクに入った市民がいることを日本人は誇りに思うべきだ。」「『危険をおかしてしまったあなたがたの過ちだ』などと言うべきではない」と述べた。

【裁判官を罵倒】非常識度★★★★
首都圏中央連絡自動車道(圏央道)について国の事業認定などを取り消す判決が東京地裁で言い渡されたことに関し、藤山雅行裁判長に対して、

「裁判官にもいろいろいまして、あの人はかなり変わった人だね
こんな非常識な人間を裁判で使うのは、空恐ろしい気がしますな。東京の渋滞を知っているのかね、この人は」
(2004年4月23日、記者会見にて)

コメント:いくら悔しかったかしらないが、この種の罵倒を繰り返す方がよほど非常識だろう。また、圏央道がもたらす環境破壊の可能性について石原は少しでも知っているのだろうか?
判決では、受忍限度を超える騒音や浮遊粒子状物質発生への懸念、圏央道による都心部の渋滞緩和の予測の具体的裏づけに乏しい点などが指摘された。

【こらえ性がない発言】無自覚度★★★★★
長崎県佐世保市の小6同級生殺害事件に関して、

大人も子供もこらえ性がなくなっている。今回の事件も、たかだかインターネットの書き込みのわずか数行の文章で、激高して自分が抑えられない。これは社会全体の責任であり、親の責任でもあります」

(2004年6月8日、第2回定例都議会で)

「最後は子どもにどうやってトレランス、こらえ性を植え付けていくか、培っていくかの問題だと私は思います」

(2005年4月19日、公立学校長らを集めた教育施策連絡会で)

コメント:すぐに激高してキレる石原慎太郎は誰の責任?
参考:【宮崎県訪問ブチ切れ帰京】 【日の出問題】

【民度が低い発言】中国敵視度★★★★天に唾度★★★★★
中国のサッカー・アジア杯会場で、中国人観客からの日本チームへのブーイングについて

民度が低いんだからしょうがないね
ああいう独裁政権というものは自分を維持するためには仮想の敵を作らなくてはいけない。」

(2004年8月6日、記者会見にて)

コメント:北朝鮮バッシングが吹き荒れ、朝鮮学校などに対して嫌がらせや脅迫・暴行が相次いでいる日本の民度についてはどう考えているのか聞いてみたい。それにしても「独裁政権」に対する分析は正しいが、自分自身に当てはまることをすっかり失念しているのが惜しい。

【天皇靖国参拝発言】僭越度★★★★違憲度★★★★★
「(来年は)ぜひ天皇に私人として、1人の国民として、国民を代表して参拝していただきたい」
天皇が(来年の)敗戦60年に靖国神社に参拝いただければ、天皇にしか果たせない国家に対する大きな責任を果たしていただくことになると思う」

(2004年8月15日の靖国神社参拝後、記者団に)

コメント:違憲行為を勧められても、天皇だって困るだろう。
石原知事は知事就任翌年の2000年以来、5年連続で終戦記念日に靖国参拝している。
参考:【靖国参拝問題】

【歴史歪曲教科書採択】不公正度★★★★
都教委が都立初の中高一貫校「白鴎高校附属中学校」で「歴史を歪曲している」「女性蔑視の表現が目立つ」「国粋主義的」との批判があり全国的にはほとんど使われていない「新しい歴史教科書をつくる会」が作成した扶桑社の歴史教科書を採択したことに対して、

「結構じゃありせんか。開かれた形で教育委員会のそれぞれの責任で選択をしていくということの一つの表れ」

(2004年8月27日、記者会見にて)

コメント:実態は「開かれた形」からはほど遠く、公正とは言えない状況下で独断専行型の採択だった。
- 都教育委員の構成は、清水司東京家政大理事長(委員長)と元文部事務次官の国分正明氏、元丸紅会長の鳥海巌氏、将棋棋士の米長邦雄氏、脚本家の内館牧子氏、横山洋吉教育長の6人。

- 前身となる白鴎高校の卒業生で組織する「教科書採択を憂慮する『白鴎有志の会』」は扶桑社の教科書を採択しないよう都教育委員会に要請、ノンフィクション作家の野村路子さんや元首相夫人の三木睦子さんら賛同する卒業生の名簿を添えて提出していた。また採択に反対する請願・要請も六百四件に上っていたが、教育委員たちにこうした意見に耳を傾ける姿勢は一切無かった。

- 石原慎太郎都知事が1999年につくった私的懇談会には、「つくる会」の幹部2人が名を連ねていた。この懇談会からメンバーの2人が教育委員になっていた。

参考:【教育基本法違反の教育介入】

【COE返上に負け惜しみ】教育破壊度★★★★
都立大の近代経済学の教授らが、都の新大学構想について、改革手法や「研究軽視」ぶりを批判し、メンバーの大半が就任を承諾しなかった。このため世界水準の研究を目指すとして文部科学省から指定されていた「21世紀COEプログラム」を返上したことについて

「一番頑固な保守的な反対派が腹いせにああいうことをやったんだろうけど、(COE返上は)痛くもかゆくもない。
「ああいう姑息なことをやらないほうがいいよ。あれが学者かと思うくらい浅はかだ」

(2004年10月15日 定例記者会見にて)

コメント:大学と学問の自立性を侵す教育破壊の一端。COE返上は客観的に見て大学にとって多大な損失であり痛手だが、痛くもかゆくもないと強弁するあたりに、都民のことも学生のことも考えていない「改革」の正体が見える。
リンク:都立の大学を考える都民の会都立大の危機-やさしいFAQ
参考:【都立大改変】

【政治家にとって言葉は命発言】虚しさ度★★★★★
2003年11月2日のTBS番組で、石原知事が都内の集会で「日韓合併の歴史を100パーセント正当化するつもりはない」と述べた発言を「100%正当化するつもりだ」と誤った字幕を付けて放送したことに対して、警視庁捜査二課は名誉棄損容疑で、番組制作にかかわった男性社員4人を書類送検した。ただし同課は、4人には石原知事の発言を故意にゆがめて伝える意図は無かったと認定した。

「初めから意図的なものを感じていただけに(書類送検は)当然の判断だと思う。政治家にとって言葉は命であり、これが曲げて伝えられたことは、甚だ遺憾である。」
(2004年12月14日 書類送検に対する石原知事のコメント)

コメント:「命」だと言う石原慎太郎の言葉の空疎さとデタラメぶりは本サイト各所を参照下さい。
参考:三流作家の言葉の重み 【記者を恫喝】
2005年3月29日、東京地検は「故意は無く捏造とは認められない」と判断し、4人を嫌疑不十分で不起訴処分とした。

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Reference:
毎日新聞
朝日新聞
しんぶん赤旗
共同通信
時事通信