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石原慎太郎の言動 -この危険な政治家を監視する-

2003年

【戦争容認発言】アメリカ追従度★★★★
イラク問題への対応を問われて
「僕はやっぱり、アメリカの行動を容認せざるをえないし、容認すべきだと思います」
(2003年2月25日、TBSラジオ番組「アクセス バトルトーク」)
コメント:主体的な意見も行動もなく、同盟国であるという理由だけで対米追従の支持を行った小泉政権と何の違いもない石原都知事の対応。あるいは力で解決するのが好みに合っているだけなのか。
国際世論に逆らってイラク攻撃に突き進んだ米英の行動は、専門家からも、国際法にも国連憲章にも違反していることが指摘されている
参考:【テロ・報復は当然発言】

【後出しジャンケン】不誠実度★★★★
前回ギリギリまで出馬表明せず、「後出しジャンケン」と揶揄された石原知事は2期目の進退表明も延ばしに延ばす戦法を取った。従来、歴代都知事は出処進退を早い段階で示しており、これは異例のこと。ようやく2003年1月30日、告示のわずか20日前である議会の最終日(3月7日)に進退表明することを明らかにした。

■定例都議会、2003年2月12日代表質問後
「最低でも2期8年務めなければ十分な成果を残せないというのがほとんどの人の共通した意見」と答えた石原知事は答弁の後、記者団に「出馬表明と受け止めていいのか」と問われ、「(私が出馬表明)したの?」と声を荒げ、立ち去った

■『後出し』戦術
明言はしない一方で、「(植えてきた)政策の苗を見届けるのは私の責任だ」(2002年12月の都議会)、「政策の準備はしてますよ。ここで言ったっていいんだけどさ」(2003年3月2日、民放のテレビ番組)など、思わせぶりな発言を繰り返していた。また出馬表明前から、東京・市ケ谷の防衛庁前に選挙事務所用地を確保し、ポスター撮影や選挙カーの手配も済ませるなど着々と選挙態勢を整えていた

■議会の反応
来年度予算案が提出され、2003年2月5日に開会した都議会では、「予算案を出すならば、2期目もやると表明するのが筋」との声が挙がっていた。共産党の木村陽治幹事長は「現職としてまじめな態度ではない。次に出るか出ないかは議会審議に有形無形の影響を与える問題であり、冒頭で表明すべきだ」と批判。与党的立場として石原知事支持の自民や公明の会派内からも、「議会で巨額の予算を審議するのに、提案者の知事が進退をあいまいにしているのはおかしい」「予算の実質的な審議が始まる前に表明するのが「礼儀」」などの声が聞かれた。

■進退表明、だが・・
3月7日の記者会見で2期目を4年間全うするか問われ、
「そんなこと分からない。死ぬかもしれないだろ。何が起こるか知らないし。嫌になってやめるかもしれない。そのつもりはないが」
そのつもりはないと言いながらも「当選したら4年間任期を全うする」とは明言しなかった。
都議会各会派は「再選されても、衆院が解散すれば国政を目指すだろう」と見ている。

■やはり・・
石原知事は都議会本会議終了後、各会派を回って挨拶。55人が総出で出迎えた自民党会派で石原知事は
ずっと前から(再選出馬を)決めてたんだ。初志貫徹してやります」
とあいさつした

参考:【首相への野望】

【憲法違反宣言】政治家失格度★★★★★
2002年12月の都議会本会議において石原知事が、国会の2/3以上の発議・国民投票での過半数の得票という憲法改正手続きを定めた条項を無視し、国会の議決で憲法を破棄することを主張した問題について、共産党の吉田信夫都議が「憲法99条で定める(公務員の)憲法擁護義務違反ではないのか」と撤回を求めたのに対して、

99条違反で結構であります。私はあの憲法を認めません」

(2003年3月4日、東京都議会予算特別委員会にて)

コメント:改憲論を主張するまでは自由だが、憲法違反を堂々と宣言する政治家は、法治国家の政治家として完全に失格である
参考:【憲法は醜悪発言】 【憲法違反宣言 2】

【復讐と日本再武装】軍国おじさん度★★★★★
2003年3月24日付米紙ワシントン・ポストの単独会見記事より

北朝鮮による日本人拉致事件について語り、
「(日本は北朝鮮に対して)リベンジ(復讐)すべきだ

(北朝鮮に対抗して)「日本は明日にでも(通常戦力の)強化を表明するべきだ。日本は自国の領空、領海を守らなければならない。そのために日本は再武装しなければならない

参考:【北朝鮮ミサイル当たれば良い発言】 【ダボス会議発言集】 【戦争暴言】
参考:【首相への野望】(同会見より)

【首相への野望】思い上がり度★★★★
2003年3月24日付米紙ワシントン・ポストの単独会見記事より

(国政復帰の可能性について)
「私が首相になれば、東京にも日本にとってもいいことだ
「日本の政治が行き詰まれば、私は(首相を目指して)出るかもしれない。可能性を排除しない

コメント:
ワシントン・ポスト紙は「国粋主義者は日本のトップの地位を注視。ずけずけとものを言う石原は小泉純一郎首相がもたつくなかで、舞台脇で待機している」との見出しでこの発言を掲載した

参考:【復讐と日本再武装】(同会見より)

【戦争に賛成するバカ】自己矛盾度★★★★★
「平和」を対立軸に打ち出す他候補からの「軍国的」との批判に対して、
戦争に賛成するバカなやつがいるわきゃない

【戦争容認発言】 (2003年3月27日、都知事選が告示され、新宿駅東口で初の街頭演説にて)
コメント:ところが世の中そういうバカなやつがいるみたいです。
僕が総理大臣なら、実は百人近くもいるという拉致された日本人をとり戻すためになら北朝鮮と戦争をおっぱじめるよ」(『週刊文春』2002年9月6日号)
参考:【死の商人発言】 【平和慣れは危険発言】 【テロ・報復は当然発言】 【戦争暴言】 【復讐と日本再武装】

【治安に対する偏見と差別】偏見度★★★★★差別主義度★★★★
「日本の治安悪化の最大の理由は不法滞在、不法入国の外国人です。パーセンテージで多いのは支那人だ。支那というのはもともと尊称であって悪い言葉ではない。堂々と支那という言葉をお使いいただいて結構です」

「(罪をおかした外国人を)捕まえても、変な人権派の弁護士が来たり通訳が必要だったりする。」
(2003年7月17日、講師で招かれた自民党の治安強化小委員会で)

コメント:
* 不法滞在者が治安悪化の最大の理由というのはデマと偏見によるもの。
* もともと悪い言葉ではなければ良いのなら、英語のジャップも良いのか?
* 弁護士や通訳が必要なのは当たり前。人権感覚が致命的に欠けている。
例えば2002年の東京都の刑法犯検挙人員4万7000人余のうち『不法滞在者刑法犯』は0.98%に過ぎないことが指摘されている。
リンク:「治安政策の虚妄」データ

【テロあたり前発言】テロ共感度★★★★★犯罪度★★★
外務省の田中均外務審議官の自宅で発火物とみられる不審物が見つかった事件について、
「何やってんですか。田中均というやつ、今度、爆弾を仕掛けられて、当ったり前の話だ
(2003年9月10日、自民党総裁選候補の亀井静香の応援演説で)

その後も繰り返し発言撤回や訂正を拒否し、再三にわたってテロを仕掛けられて当然との発言を繰り返した。

「爆弾を仕掛けることはいいか悪いかといったら悪いに決まっている。だけど、彼がそういう目に遭う当然のいきさつがあるんじゃないですか。」
(9月11日に都内で亀井静香の応援演説で)

「世の中にテロはなくなるかって言ったらあるじゃないですか。人間って、そういうものを最後に持ってる
「浅沼稲次郎(社会党)委員長だって、僕らに言わせれば、おかしな、こっけいなことするなと思っていましたけどね、ああいう形で山口二矢君が出てきてテロを行う。やっぱり世の中ってのはそういう繰り返しでね。」
(9月12日、定例記者会見にて)

「田中均なる者の売国行為は万死に値するからああいう表現をした」「片言隻句にバカなメディアがダボハゼのごとく食いついた」
(9月25日、都議会にて)

コメント:自分が気に食わない人に対しては卑劣なテロも容認し煽り立てるという、信じがたい感覚である。この犯罪擁護の姿勢が筋金入りなことは、かつての浅沼稲次郎刺殺犯の山口二矢にも親近感をにじませ、テロ犯罪に共感を示す発言を行ったことからも分かる。
参考:【テロへの共感】 【テロ陰謀説】 【昔ならそんな人間は殺されている】

【都立大改変】教育破壊度★★★★
事務当局者と都立大学側が時間をかけて練ってきた改革構想をあっさり白紙に戻し、「都では私がいちばん偉いんだから、だめならつぶしてしまえばいい」などと発言してきた都知事に対して、東京都立大学の茂木俊彦総長は2003年10月7日、石原慎太郎知事の下で同大学など都立4大学を廃止し、新大学を設置する計画に「トップダウンの強行はきわめて遺憾」と抗議する声明を出した。
コメント:自律性と自由が重んじられるべき大学で、多様性を排除し上からの押しつけによる強権的な改組が行われた。普段、一般論としてならば石原知事は議論を歓迎するようなことを言うのだが、実態はまったく逆である。
リンク:都立の大学を考える都民の会都立大の危機-やさしいFAQ
参考:【異議を唱えろ】 【堂々と議論せよ発言】 【COE返上に負け惜しみ】

【中国有人宇宙飛行に嫉妬発言】やっかみ度★★★★
「あの国に私はODAを差し上げる必要はもう毛頭ないと思いますな、これは。何で日本が経済援助をする必要があるか、常識で考えたらわかり切ったことでしょう。ただ、今度の有人衛星というのはあんなもの日本がやろうと思ったら簡単にできるんです。」
(2003年10月17日、定例記者会見にて)

「中国人は無知だから『アイヤー』と喜んでいる。あんなものは時代遅れ。日本がやろうと思ったら1年でできる
(11月1日、衆院選の応援で訪れた鹿児島県指宿市内の演説にて)

コメント:発言が品性に欠けるのはいつものこととして、日本が1年でできると言うのは無知にも程がある。嫉妬が言わせたにしてもみっともない。

【日韓併合は朝鮮人の総意発言】歴史修正主義度★★★★★無知蒙昧度★★★★
「(1910年の日韓併合は)私たちは決して武力で侵犯したんじゃない。彼ら(朝鮮人)の総意で日本を選んだ
(2003年10月28日、都内の集会にて)

(「総意」について)「彼らの合議機関、政治家たちが合議して採決もしたんでしょう。だから国際連盟もありましたけども、外部の国際機関が誰も日本をひぼうしなかったと思います」
「(フランスやオランダ、アメリカに比べ)日本がやった植民地主義はまだ人道的で人間的だった」
(10月31日、定例会見にて)

コメント:言うまでもなく歴史事実に反している。日韓併合は日本が武力を背景に無理強いしたものであり、とりわけ「総意で」という認識は、日本進出や併合に対して起きた抵抗運動の歴史にそぐわない。また併合前の韓国はすでに日韓協約によって外交権を日本に奪われており、国会に準ずる合議機関は存在していなかった。石原の歴史観は研究者や専門家からは一様に否定された。
ちなみに、国際連盟が創設されたのは1920年。発言のデタラメさが分かる。歴史修正主義者の面目躍如。
参考:【石原慎太郎の歴史観】 【韓国植民地支配を美化】

【テロ陰謀説】浅はか度★★★★無責任度★★★★
(田中均外務審議官宅に9月に発火物がしかけられた事件について)
「やったのは彼をけしからんというのじゃなく、私たちがそしっている相手が、同情を引くためにやったというもっぱらのうわさだよ

(2003年10月28日、都内で開かれた「拉致被害者を救う会東京」主催の集会の講演で)
コメント:ろくに考えず、何の根拠もない無責任な発言を言ってのける厚顔無恥ぶり。拉致被害者の曽我ひとみさんの母について「殺されたんでしょ、その場で」などと発言(2003年9月25日、都議会)して顰蹙を買ったこともあった。

【敵を殲滅したらいい発言】軍事マッチョ度★★★★★憲法軽視度★★★★
(自衛隊のイラク派遣に対して)
「自衛隊がもし攻撃されたら、堂々と反撃して、せん滅したらいい。日本軍というのは強いんだから」
(2003年12月2日、生物兵器によるテロを想定した図上訓練に際しての記者会見にて)

「特定できる対象のグループがいたら、全滅に近い形で報復することが、それが当然の自衛じゃないですか。」「自衛隊がね、襲われた時にですね、これ、報復し、反撃しないでいるって、これ、あるの? あるの?」
(2003年12月7日、イラクへの自衛隊派遣問題を取り上げたフジテレビ「報道2001」に出演して)

イラクで攻撃を受けた場合の武力行使や集団的自衛権について
憲法違反だ、ヘチマだって済むことですか。総理大臣が胸たたいて『超法規でおれが責任取る』と言わなかったら、国家は持たない」
(12月12日、定例会見にて)

コメント:こうやって国家や軍隊が暴走するのを防ぐために、憲法その他の歯止めが重要だと再認識させられる。
参考:【テロ・報復は当然発言】 【戦争容認発言】 【憲法違反宣言】

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Reference:
毎日新聞
朝日新聞
しんぶん赤旗
共同通信
時事通信