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小泉首相靖国参拝 翌日の各紙社説

高裁で違憲判決も出た中で秋季例大祭に合わせて強行された小泉首相の靖国参拝(05/10/17)の翌日、多くの新聞がこの問題を社説で取り上げた。当然ながら、ほとんどの新聞が首相に対する批判を基調とする論調で一致した。論点となったのは「靖国神社の戦争観」「近隣諸国との関係」「憲法軽視の姿勢」などだ。これに対して例によって産経新聞は参拝支持。渡辺恒雄主筆が参拝反対を明言した読売新聞は一歩引いた姿勢となった。

新聞各紙の社説(2005/10/18付) -おもな社説と見出し-

「私たちは、首相の靖国参拝が外交上の国益を損ない、信教の自由を保障した憲法20条との関係でも疑義があるとして反対してきた。首相が参拝のスタイルを工夫し、入念に時期を選んだとしても、参拝を容認することはできない。」
(毎日新聞)

「靖国神社は戦死したわけでもないA級戦犯を合祀して「大東亜戦争肯定論」の立場をとっている。国を代表する首相がこうした神社を参拝すれば、あの悲惨な敗戦のけじめがあいまいになり、諸外国との信頼関係を大きく損なうことになる。」
(日本経済新聞)

「昨年四月の福岡地裁と今年九月の大阪高裁が、憲法の政教分離規定に反しているとして違憲判断を示した。他の判決は憲法判断を避けているだけで、合憲の判断は一件も出ていない。二件の違憲判断の重みを真摯に受け止めれば、参拝という選択はなかったはずだ。 」
(北海道新聞)

「戦争の指導者たちを合祀した靖国神社に、アジアの近隣国の反対を押して現職の首相が参拝する。戦後六十年の「反省とおわび」を自ら無にする行為といわれても仕方ない。」
(新潟日報)

「小泉純一郎首相が五度目の靖国神社参拝をした。「参拝は見送るべきだ」という世論が多数でも、衆院議長や歴代首相が翻意を促しても、首相は聞く耳を持たないらしい。」
(北日本新聞)

「小泉首相の憲法や外交に対する感覚をあらためて疑わざるを得ない。首相就任以来5度目となる、きのうの靖国神社参拝だ。」
(高知新聞)

「いかに私的色を強めようとも、公人として、日本政府を代表する首相の立場には変わりはない。中国や韓国が問題視する「A級戦犯が合祀されている」という靖国神社の実態が変わったわけでもない。」
(琉球新報)

◆朝日新聞
 靖国参拝 負の遺産が残った

◆毎日新聞
 靖国参拝 中韓の反発が国益なのか

◆日本経済新聞
 これが「適切に判断」した結果なのか

◆北海道新聞
 首相靖国参拝*聞く耳を持たぬ危うさ

◆中日新聞(東京新聞)
 靖国参拝強行 改革の機運も台無しだ

◆中国新聞
 首相の靖国参拝 どう考える国益と信条

◆西日本新聞
 国の内外に軋轢を高める 首相の靖国参拝

◆デーリー東北
 首相、靖国参拝 十分な理由説明が不可欠

◆東奥日報
 5度目の靖国参拝/個人の信条か近隣外交か

◆岩手日報
 首相の靖国神社参拝 国益に反する行動慎め

◆河北新報
 小泉首相の靖国参拝/憲法を軽視してはならない

◆新潟日報
 首相靖国参拝 なぜ摩擦を引き起こす

◆富山新聞/北國新聞
 首相靖国神社参拝 外交理念を分かりやすく語れ

◆北日本新聞
 首相靖国参拝/国益をどう考えるのか

◆福井新聞
 首相の靖国神社参拝 どこまで通る個人の信条

◆信濃毎日新聞
 靖国参拝 内外に亀裂を深める

◆京都新聞
 首相靖国参拝 「改善」の道、自ら閉鎖

◆神戸新聞
 首相の靖国参拝/「信条」だけでは済まない

◆山陰中央新報
 首相靖国参拝/中韓との関係悪化を憂慮

◆山陽新聞
 首相靖国参拝 適切な判断とは思えない

◆徳島新聞
 小泉首相靖国参拝 「国益」より「信条」ですか

◆愛媛新聞
 靖国参拝 首相の責任が問われている

◆高知新聞
 【靖国参拝】憲法、外交感覚を疑う

◆宮崎日日新聞
 首相靖国参拝 個人の信条だけでは済まない

◆南日本新聞
 【首相靖国参拝】個人の信条より国益を優先すべきだ

◆琉球新報
 小泉首相、靖国参拝・「信条」優先でいいのか

◆沖縄タイムス
 [首相靖国参拝]違憲判決を無視するのか

◆読売新聞
 [首相靖国参拝]「もっと丁寧に内外に説明を」

◆産経新聞
 首相靖国参拝 例大祭にしたのは適切だ

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